motoyukiyamane’s blog

執筆者:山根基之、2001年、愛媛出身。世界遺産、美術館、古代遺跡を巡り、自身が得た感動体験を配信する事で、ユーザーがワクワク楽しめるブログを配信

山根基之 四国

f:id:motoyukiyamane:20220619144804j:image🖼山根基之が故郷の四国の魅力を、ユーザー目線で余すことなく提供するブログ

 

📹徳島の「大塚美術館」を特集

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📘大塚美術館を早分かり解説
世界の名画を陶版画で再現し、実に世界25カ国190の美術館が所蔵する1000点を超える作品が一堂に介した、贅沢極まりない美術館です。
陶版画は2000年以上も劣化しないので、文化財の保存を目的に、建設された美術館としても知られています。

🎈大塚美術館で観るべき絵画
フェルメール作品「牛乳を注ぐ女」

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『牛乳を注ぐ女』は初期の傑作で、上流階級の女性を描くことが多かったフェルメールには珍しく、台所で働く若いメイドが単独で描かれています。

画面のさまざまなところにポワンティエ技法(点綴法)が用いられていることから、フェルメールカメラ・オブスキュラを用いて絵を描いていたという見方もあります。

フェルメールは非常に高価なラピスラズリを原材料とする青色(ウルトラマリンブルー)を多用しています。この色は別名フェルメール・ブルーとも呼ばれていますが、『牛乳を注ぐ女』ではメイドのエプロンなどに使われています。

ラピスラズリを下地に用いるなどふんだんに使ったことが、フェルメールが負債を抱える原因の一つとなったという説もあります。

また、最近の調査で、途中の段階では壁に地図(もしくは絵画)があり、床に洗濯かごが置かれていたことがわかっています。

フェルメールの風俗画は、ありふれた光景を描写していながら、現実から離れて時間が止まっているかのように見えるところに大きな特徴があります。


フェルメール作品「真珠の耳飾り」

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真珠の耳飾りの少女』は、「北方のモナ・リザ」とも呼ばれるフェルメールの代表作です。

17世紀のオランダでは、画家は肖像画の制作をしばしば請け負いましたが、フェルメール肖像画の依頼を受けたという事実は残っていません。少女の眉が描かれておらず、この時代のものではない古代風の装束をしていることから、この絵は肖像画ではないという説が一般的です。

ターバンの青はフェルメール・ブルーとも呼ばれるウルトラマリンブルーで、当時は金と同じくらい高価なものでした。通常は聖母マリアの衣服にのみ使われ、17世紀のオランダではほとんど使用されていませんでした。

1660年以降、フェルメールの作品で使われる色の数は減っていき、この作品が描かれた1665年頃が最も少ない色数で描かれています。

当時、真珠は非常に高価なものであったため、フェルメールがこの絵にあるような大きな真珠を所持していたとは考えにくく、ガラスにニスを塗ったフェイクパールで代用したか、小さな天然真珠をもとに想像して描いたものと思われます。実際のこの顔の向きでは、真珠の耳飾りに光が当たって光ることはありません。

イヤリングの真珠や少女の瞳に効果的にポワンティエ技法が使われています。『真珠の耳飾りの少女』は、色と輪郭を単純化することで、静謐で印象的な作品となっています。

ムンク作品「ムンクの叫び」

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『叫び』はムンクの代表作で、同構図の絵が5点描かれています。

ムンクの日記には、以下のように記されています。
「私はニ人の友人と道に沿って歩いていた。太陽が沈んだ。空は血のように赤くなった。私は一抹のメランコリーを感じた。そこに立ち止まり、死んだように疲れ果て、欄干にもたれた。黒く青いフィヨルドと町(クリスチャニア、現在のオスロ)の上には血まみれの舌のような形の炎がかかっていた。友人は先を行き、私は恐ろしさに震えながら、後に残った。その時、自然を駆け抜けるような大きな、終わることのない叫びを聞いた」

この記述によると、叫んでいるのは自然であり、人物はその叫びが聞こえないように耳を塞いでいると解釈できます。

当時、妹のラウラが入院しており、その病院近辺の風景が描かれています。

ドラクロワ作品「民衆を導く自由の女神

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民衆を導く自由の女神は、ウジェーヌ・ドラクロワによって描かれた絵画。1830年に起きたフランス7月革命を主題としている。

中心に描かれている、銃剣つきマスケット銃を左手に持ちフランス国旗を目印に右手で掲げ民衆を導く果敢な女性は、フランスのシンボルである、マリアンヌの姿の代表例の一つである。絵画としてのスタイル、フランス7月革命というテーマから、絵画におけるロマン主義の代表作と言える。

女性は自由を、乳房は母性すなわち祖国を、という具合に、ドラクロワはこの絵を様々な理念を比喩で表現している。一方で、彼女が被るフリギア帽は、フランス革命の間に自由を象徴するようになった。女性に続くシルクハットの男性は、ドラクロワ自身であると説明される事が多い。1874年から今日に至るまで、ルーヴル美術館に収蔵されている。

⑤ミレー作品「落穂拾い」

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ミレーは『落ち穂拾い』に先立ち、1853年に四季連作の注文を受けて描いた「夏」の部で、落ち穂拾いをする農婦を描いています。

その4年後に描かれた本作品では、遠景に大きな積み藁があり、豊かな農民がいる一方で、手前の貧しい3人の農婦は、彼らの土地の落ち穂を拾い集めています。

この貧富を対比させるような構図は、サロンで賛否両論となり、3人の農婦を「貧困の3人の女神」と酷評する批評家もいました。

しかし、ミレーの主眼は働く姿の尊さを描くことであって、友人に当てた手紙にも以下のように書いています。

「結局、農民画が私の気質に合っている。社会主義者とのレッテルを張られることがあったとしても、芸術で最も私の心を動かすのは、なによりも人間的な側面なのだ。たとえ私が全能の芸術家であったとしても、自然や風景や人物像から直接受けた印象の結果以外は絶対に描くまい」

感想:

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山根基之が四国屈指の人気スポット、大塚美術館を徹底解説いたしましたがいかがでしたでしょうか。ユーザーの皆さんも四国にお立ち寄りの際は、是非観光してみてください。

執筆者:山根基之、2001年、愛媛出身

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山根基之の故郷である四国をユーザーに知って頂き、町おこしの一助になればと思います。

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